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2023年末の日経平均と為替レートの予想

 2023年になりましたので、2023年末の日経平均と為替レートの予想をしてみたいと思います。

 2023年は、まずアメリカのFRBによる利上げがひと段落し、年後半に利下げがあるかどうかというのが、一つの焦点となってくると思います。2023年央にかけてFRBによる利上げがひと段落し、インフレが収まるか収まらないかというのが鍵となってきます。昨年末、パウエル議長は2023年中に利下げは行わないつもりだと言及しているので、アメリカの急激なインフレが収まらない限り、利下げはないと考えるのが筋です。よって、アメリカをはじめとする世界経済は、今年も昨年に引き続き減速していくものと考えられます。仮に、アメリカのインフレが収まりをみせはじめ、利下げが行われるとすれば、景気後退の流れも止まるのでしょうが、それでもアメリカ経済は、ダウ平均、S&P500も含め、利上げ前の水準までは戻らないでしょう。ですが、アメリカの急激なインフレの流れが止まれば、利下げの可能性もあるので、アメリカ株はその時点頃において、買いという判断をすることが出来ると思います。

 一方、2023年の日経平均ですが、今年は日銀の黒田総裁が任期満了を迎え、日銀総裁が変わる年であります。日銀総裁が変わるからといって、日銀の政策に大きな変更があるとは思いませんが、昨年から投機筋による国債の取引と為替のキャリー取引による動きがあります。長期国債の利回りの問題に関しては、日銀は0.5%の修正を昨年12月末にしましたが、為替のキャリー取引が市場でなされている以上、こちらも時間の問題だと私は思います。2023年末は、アメリカも日本も恐らく物価上昇率が実質賃金上昇率を上回っている状態であるスタグフレーションの状態にあると考えるのですが、日本においても今年度は物価の上昇は避けられないと思うので、今年度中に日銀による金融緩和解除、また、ゼロ金利政策の変更があってもおかしくはないと私は考えます。ただ、後者のゼロ金利政策の解除については、日本がインフレーションの状態でなく、スタグフレーションの状態に陥る可能性が非常に高いこと、また、日銀が、名目上でなく実質的なバランスシートで、債務超過の状態にある可能性を考慮すると、2023年度は金融緩和の解除だけで終わる可能性も高いと考えます。

 以上のことを考慮すると、2023年末の日経平均は30,000円の大台にのるかどうか、また、2023年末の為替レートは1ドル120円~125円と予想します。2023年は、昨年に引き続き世界経済は減速するでしょうが、日本企業の力強い活動により、日経平均は堅調な動きをすると考えます。また、日銀も今年はゼロ金利政策の解除はないだろうとの見方や、1ドル120円台で為替レートが推移するとの見方から、多くの日本企業は堅調な決算を出し、年末には日経平均は30,000円の大台にのっているでしょう。この日経平均の予想は、密かな私の願いも含まれています。よって、今年一年、日本株は買いとの予想も付け加えておきます。

 以上、2023年末の日経平均と為替レートの予想について、述べてきましたが、最後に補足として、台湾有事の可能性についても言及したいと思います。2022年にロシアとウクライナの間で戦争が起きましたが、2023年中ではなくても、今後10年の間に、台湾有事が起きる可能性は高いと私は考えます。台湾は自国を一つの独立した国家だと考えているのに対して、中国は台湾をあくまでも自国の領土の一部だと考えています。日本と緊密な関係にあるアメリカは前者の考えでしょうが、中国が台湾の領土に攻め入る台湾有事が起きた場合、中国は日本の領土である尖閣諸島や与那国島、また、その近辺の領空、領海権を侵犯してくる可能性が非常に高いと考えます。その時、日本はアメリカ頼りではなく、自国で持ちこたえなければいけない状態に追い込まれるでしょう。日本の自衛隊が、その時、どこまで持ちこたえられるかどうかわかりませんが、日本も自分の国は自分で守らなければいけない時代がもうそこまで来ていると私は考えます。現在の、ロシア対ウクライナの戦争において、ロシアの核抑止力がどこまで効いているかは定かではありませんが、最悪の場合、日本においても核抑止力は必要だとの議論が出てこないとも限りません。現在、北朝鮮のミサイルのニュースばかり流れていて、北朝鮮の問題にばかり気を取られがちですが、隣国である中国、韓国とも良好な関係を、今後、築いていかなければ、日本はアジアにおいて、周囲は敵国だらけになってしまいます。今後、そのような状況にならないためにも、日本政府には様々な面において、国際政治をうまく行ってほしいと思っています。